PEOPLE 先輩社員紹介
01機械設備工事・現場代理人
Uターンして初の『現場代理人』へ、
“コストオン工事”の工場プロジェクトを仕切る。
生まれ育った町に戻り、
地元で「建てる」仕事をしたかった。
坂本は、新卒で入社したサブコンに7年いて技術を磨き、1級管工事施工管理技士の資格を取得した。キャリアで言えば、いわゆる一人前の技術者になったわけだ。そして最後に、京都市の繁華街に建つ14階建てホテル兼商業施設・新築ビルの空調・衛生工事を担当して、前職の仕事を締めくくった。
「いや、もうとにかくリフレッシュしたかったですね。7年間、ずっと現場でしたから。ま、それと、30近くなって、両親も高齢になりつつあったし、自分は長男で家もほったらかしというのもなぁ、やっぱり地元かなぁ~と沸々として来たんです。生まれ育った土地で、何か建物を建てる仕事に携われたらいいなって、前からぼんやりと思ってましたしね」。
退職を決めて、帰省した坂本はまずはリフレッシュと、趣味の釣りに明け暮れた。ただ、その間にも就職活動は怠らず、ふと当社を知ることになる。実績工事にはよく知る建物が列挙され、さすが県内トップクラスの企業だと思ったし、創業60年というのにも信頼を感じたという。そして、坂本は入社を決めた。
転職後の大仕事に、
工場の新築プロジェクトが待っていた。
最初の1、2年は一定規模の工場の工事を担当したが、その一つに大手メーカーのベアリング加工工場で100m×100mぐらいの規模の新築物件があった。その空調、衛生、給排水工事に、圧縮空気でホコリを飛ばす設備や消火設備もあり、1期工事は建物関係で7カ月、2期工事は設置した機械の配管接続工事で工期6カ月だった。
「この物件は、通常の請負とは異なるコストオン契約でした。コストオン契約とは、お客様と専門業者(バンドー設備工業)が直接交渉して発注金額を決め、その金額に管理費用を上乗せして建築業者(ゼネコン)に発注するというものです。実は、このお客様は、前工場の新築からメンテナンスまで当社を使っていただくなどお付き合いも長く、信頼していただいていたこともあったんですね。それで、今回の新築工事も、バンドーがお客様の要望を直接うかがって設計から携わっていたので、設計図の精度は高く、施工図への反映も順調でした。ただし、その分責任は重くなりましたね」。
『現場代理人』を初めて名乗った。
何しろ、新築はゼロからだ。何もない所から建物ができたのが1期工事、そして2期工事が終わると機械や設備が整い動くようになる。そこで、その動きに不具合はないかいろいろな試験で実施・確認され、法的な検査を経て、そこで初めて、おーっ、うまくいったと思う。お客様に引き渡して工場全体の稼働が始まると、やれやれと、ようやく一安心。そしてここで、やりがいが込み上げてくるのだ。
「この工事、私は施工管理でしたので、いつものように現場に絡むあらゆることをやったんですが、一つ違いがありましてね。実は、初めて『現場代理人』をやりました。だから、ようやく自分の工事だと名乗れた。ということで、とても印象深い仕事になりました」。
坂本は今、いくつもの複数の中小規模工事を見ているという。だが、いずれ以前のような大規模工事を担当する機会がやってくるだろう。「図面を描くなら、大規模工事の角ダクトが一番面白い」と言う坂本。それを描く日も決して遠くない。