DEPARTMENT 部門&プロジェクト紹介

技術部

巨大プロジェクトを推進し、
バンドーのステージを変える。

給排水、空調、消火などを担当する技術部。
地元和歌山では、病院・ホテルなど直販のお客様を深掘りし、
新市場の大阪では、ゼネコンの大規模工事を拡大中だ。
今回は、その新たな動きとして2つのプロジェクトをレポートする。

プロジェクト①

40階タワーマンション&ホテル

技術部 課長 谷口雄一郎

何しろ、でかい。施工1年目は、
設計図の修正に追われている。

大阪駅から1㎞圏内という一等地、まさに大都市のど真ん中に地上40階の巨大ビルが建とうとしている。中は、プレミアムのマンション、そこにホテルも入り、中間の24階にはプールまであるという。バンドーが担当するのは地下から地上23階までのマンション部分で、担当する施工管理は谷口。大阪進出の頃から現地を担当する技術者だ。
「大阪での初仕事は、10年くらい前、鶴橋にスーパー銭湯を作りましたね。以来、仕事の規模はどんどん大きくなって、今回のマンション工事は10数億円のプロジェクト、しかも我々が一次下請けですよ。工事が始まって1年ですけど、まだ基礎の土木工事でして、我々はもっぱら施主さんから出てきた山ほどの要望を何百回も設計図に落とし込んでは、同時に設計図を触っている5社の間で調整するというのをやってきました」。

最先端の免震建築を本当に
有効にするのは、施工図の精度だ。

谷口もこの規模は初めてなので、さすがにボリュームの違いを感じるという。そして、そこに免震建築という特殊性が加わり、難度はさらに上がった。これはもう、谷口にとっても挑戦だ。
「大地震が来ても、上はピタッと止まったままで下だけ揺れるんですね。で、その揺れ幅が90㎝×90㎝となっている。これって、普通に配管したら引きちぎれてしまうんです。そこで、建物の図面に数値を入れて頭の中で揺らしてみて、その範囲に何か障害物はないかと見ていく。その上で、上下階で何㎝ならズレても大丈夫という基準を見つけ出すんですけど、これがむずかしい。だけど、そこに責任をもって作るっていうのが我々の仕事なんです」。
設計図というのは、設計者の意図を反映した建築の土台だ。そして、それを現実の工事に落としていく施工図にこそ、バンドーの技術の真髄が現れる。そして同時に、ゼネコンや協力会社の技術を交えながら、一つの形を作り上げていくマネジメント力も欠かせない。2022年にスタートしたこのプロジェクトは、27年末には竣工する予定だ。
「このデカいのが出来上がったら、なかなかですよ。私の関わった建物リストの一番になるかな(笑)」。

プロジェクト②

大阪万博2025パビリオン5棟

丸太空調 工事部 課長 鈴木崇文

デザイン重視で工事は難関。
でも、きっと記憶に残っていく。

大阪万博が2025年開催を翌年に控える中、バンドーはパビリオンの給排水・空調設備工事を施工し、その数は5棟に及んだ。担当するのは、バンドーが2017年にM&Aした大阪の丸太空調で、その現場NO.2の鈴木に現況を聞いた。
「万博全体に水道、電気、ガスを送る供給棟の土木工事やそれをパビリオンまで延ばすのはゼネコンの仕事なので、我々はパビリオンの中の設備工事を担当しています。でも、パビリオンですからデザイン重視で設備なんか二の次なんで、すごくやりづらい(笑)。配管なんか直管しかないのに円形やドームに合わせないといけなくて、三角形にしても丸にしても、どこから追い出したらいいのかむずかしいんです。もう寸法も測り方で違っちゃうし、見積りにも影響する…」。
頭が痛いと鈴木は言うが、工事においてもさらに工夫が必要で、配管が露出になるのは仕方がないとしても何とか隠してくれと、結局、職人にはお願いしっぱなしだという。なんせ、初めてのこと。この仕事は、ほんとうに特殊なことばかりだ。
「記憶に残るでしょうね。ただ、残念なことに最後はつぶしてしまう。オレがやったと言いたいところだけどね(笑)」。

大阪に待望の拠点、
事業戦略は大きく前進した。

丸太空調は、2018年に当時の社長が事業をたたもうと決めたのだった。バンドーの坂東社長は、それを機にM&Aを提案して受けてもらい、大阪に待望の拠点を持つことになった。事業は、社名の通り空調だが、衛生や消火といった機械設備工事全般に加えて電気もやっていた。いずれも施工管理で、職人はいない。営業活動は大阪が中心だけれど、トヨタのショウルームやダイハツの工場などの新築・改修工事もあって、和歌山や京都、奈良など京阪神全般で営業できる体制になっている。また、メンテナンス部があり、大阪市内を担当している。
この万博の仕事も、バンドーが一次請負となり、兄弟会社の丸太空調が二次請負とお互いに協力し合っている。バンドーにとっては、大阪市内にこうした拠点を有したことでいよいよゼネコンへの営業が本格化し、事業戦略は大きく前進している。

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